ベラドンナ・アート展の3作目。
ラフ画はこんな感じでした。

花束を持った、キノコ帽子の女の子です。
先の二点はキャンバスサイズが「F50」でしたがここから二点は「F30」になります。
キャンバスサイズが小さくなったことで、モチーフの大きさや配置に迷わずスムーズに下書きを描く事ができました。
そのままの勢いで、続けて描き始めてしまったため下書きの写真を撮り忘れてしまったのですね(苦笑)。背景と顔・髪の毛を塗り終わったところで気付きまして慌てて写真を撮りました。

先に描いた『幸せを届けに』の天使たちと被らないように、と考えて髪色を青にしました。
次は花以外の箇所を塗っていきました。

キノコ帽子は赤と朱色で迷い、朱色に。
服は花が映えるように白色にしました。
靴は写真では黒色に見えますが藍色です。この後に塗る花の色と被らず、かつ重くなりすぎない色を探した結果、藍色になりました。
次はいよいよ花の部分。
ラフ画では小さい花をたくさん抱えていたのですが、バランスを考えて花は大きく描くことにしました。

花を塗っている時に「花を抱えている」のではなく「花束を渡そうとしているところ」にしようと思いつき、手の角度や花束の感じを少し変更しました。
ラフを考えている時はただ単に「花を抱える子」を描いていて、それが“どんな場面なのか”は浮かんでいなかったのですね。花に色を塗っているうちに、これは“プレゼントの花束”だと認識するようになり、では“何のプレゼント”なのかを考えるようになりました。
そこで浮かんだのがタイトルとなっている『ありがとう』でした。
目の大きさや口の角度などを「ありがとう」という表情になるよう、微調整して完成となりました。

ラフ画と一緒に撮りました。
ラフ画の「ただ“花を抱えている”女の子」から、「ありがとう、という気持ちを込めて花束を渡そうとしている女の子」という絵に変わったのですが、その違いがちゃんと出ていたらいいのだけどな。
ぜひ会場にて原画をご覧頂いて「ありがとう」という気持ちが伝わるかご確認いただけだらと思います。
